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トンファーVSタモンズ「新宿漫才死闘編」


とっても楽しみにしていたこの日がやってきました!
トンファータモンズの単独ライブです。2010年の8月に同様のバトル形式での単独ライブを行っておりますが、その時は3戦3勝でタモンズの勝ち…というわけで。今回が第2回目。
5〜7分ぐらいのネタを3本ずつ披露し、お客さんの投票にて勝敗をつけるというもの。
MC(兼見届け人)として、囲碁将棋とゆったり感が。囲碁将棋はタモンズの応援、ゆったり感はトンファーの応援、ということでした。

結果を先に書いてしまいますと、今回もまた3戦3勝でタモンズの勝利でした。が、ウケ具合は甲乙付けがたいという感じで、すごく接戦だったんじゃないかな…と…得票数には差をつけられていましたが。
でも前回は開票前から、タモンズが勝ってると分かるぐらいの圧倒的な差があったので…トンファーファンとしては「どっちだろう?」というところまで成長したんだということにグッときています。

ネタバレ含む感想。一応、私はトンファーの熱烈ファンなので、感想の熱の入れように差が出るかもしれないことは、ご了承ください。
  • 1回戦
    • トンファー:定食屋
「行きつけの定食屋がほしい」「出来れば可愛い娘がいてほしい」というような山西さんの要求に応えるような形でコントに入るネタ。こうやってコントに入っていくネタが久しぶりのような。
山西さんの勝手な理想に沿うような形でコントを進めていかなくてはいけない…という、雰囲気的には「下北沢のまいちゃん」のネタに似ているかもしれません。「…山西くんが継いでくれたらいいな〜ぐらいの感じや!」とか「ずっとピアノを習ってたんや!」とか。単純に作れば小浜さんのボケに対して「真面目にやれ」とか「そんな女の子嫌やわ」とかで済ませてしまうんだろうところを、もっと入り込んだ部分でツッコむという。山西さんの、こういうツッコミを活かすには大振りのボケのほうが適していて、小浜さんはそういうボケがとても似合う方なので、総じてトンファーって素晴らしいコンビですね!と思うわけです。
    • タモンズ:趣味
安部さんに「彼女でも作ったら?」と提案する大波さんだが、「タモンズの人気が落ちちゃう」などと言ってきかない安部さん。ではせめて、何か趣味を見つけよう、というネタ。
「恋に落ちないことに気をとられすぎて、楽しい趣味を見つけるという本来の任務を忘れてるぞ」がツボでした。安部さんの言葉っていちいち面白いですよね。
当初は「彼女を作ったらどうか」と提案していた大波さんが、途中「お前に恋愛させようなんてしてない」みたいなことを言っていて、こんなしょうもない矛盾を生むなんてタモンズらしくない。
  • 2回戦
    • トンファー:ド忘れ
「千円札の人って誰だっけ?」というところから、ド忘れがどんどん連鎖していって…というようなネタ。ポンポンとテンポが良くて、すごく軽くポップな感じで、結構な力技なネタです。とてもバカバカしいというか、くだらなくてただただ面白いという感じ。これは、もうちょっと長いネタ時間で見たいです。小浜さんのド忘れの連鎖がどんどん膨らんでいって、見てる側もついていけなくなって…みたいなところまでやってほしい。逆に言えば、今日はちょっと終盤のくだり(山西さんが小浜さんを殴りかかるあたり)に入るところが強引な感じがしたのでした。小浜さんに翻弄されていくに従って山西さんが「うわー!」ってなってしまう、という意味合いではポエムのネタなんかに似ていますかね。
ネタ時間がもうちょっと短かったら、山西さんが答えを言っちゃって「何?かっこつけてるの?」みたいな部分がなくなっていたのかな。それは、それで面白そう。せっかくポンポンとリズム良かったのに、ここでリズムが変わってしまうことで失速していたような気もするし。
    • タモンズ:名言
「何か生きていく上で、大事にしている名言とかある?」というようなネタ。安部さんの挙げる名言がことごとく前科持ちの方の言葉…というもので、こりゃ盛り上がるネタです。
このネタを作るために、前科のある方々の発言を調べたりしたのかなぁと思いながら見ていました。既存の事柄を、少し違った角度から見ることで笑いに変えちゃうというのは、タモンズのセンスだよなぁと。
  • 3回戦
    • トンファー:お返し
隣の方にお土産を貰ったので、お返しに何をあげようか、というようなネタ。
これもまた1本目のネタのように、山西さんのツッコミが冴え渡っていました。理屈っぽく説き伏せているようで、どこまでも屁理屈を言っているだけの山西さんと、それに対してなんとなく不満を感じているけれど従うしかない小浜さんと。いやいや、これどっちがボケなんですか?(笑)
山西さんはツッコミという立場を利用して、無理矢理自分の意見を「正解」にしているだけなんですよね。
矛盾点を見つけて、そこを突こうとする小浜さんにも動じず自分の意見をねじ伏せるという。本当に大人気ない大人と、無邪気な子供という感じで良いです。
    • タモンズ:パイオニア
「そのラーメン屋俺が連れてったとこ?(安部)」というような、タモンズの得意な攻防ネタですね。どっちが先だ!みたいなやつ。雑学のネタとかと同じでしょうか?
皆さん大好き「騙されへんどー!」も響き渡っていましたし。
これがものすごく盛り上がっていて、こういう「待っていました笑い」を起こせるようなお馴染みのパターンのネタがあるというのは強いですね。3本目はもうタモンズが勝つんだろうなという感じでした。


票を集計する間、シャッフルネタを。
  • シャッフルネタ
    • 山西・安部
先のタモンズのネタ「騙されへんどー!」を使ったネタでした。とてもキレイに出来ていました、さすが。
    • 大波・小浜
先の2人がすごくちゃんとした漫才をやっていたのに対し、こちらの2人は立ち話という感じ。仲が良いんだということは良く伝わってきました。



タモンズがもう、上手くて。上手くて。基本的な漫才の能力というのは甲乙つけ難い…と思っていますし、トンファーだって十分上手いのですが。そういう意味合いでの上手いではなく、タモンズはこういうライブでは、どう責めれば勝てるかというのを分かっているんだろうな、という。そしてトンファーはそういうことを一切考えていなくて、そのこともタモンズは分かっているんだろうな、と(笑)


以下は、私が勝手に思っていることなので、ものすごく検討違いなことを書いてしまうかもしれませんが。
単独ライブって基本的にファンが見に来るものだと思うんですよね、ファンまでいかなくて出演者に対してかなり興味・持っている人達が来るわけであって。だから、そういう場では多少内向きなことをやっても良い…というかむしろそういうもののほうがウケたりして。シャッフルネタでの大波さんと小浜さんが井下好井やオープンスペースをイジったらドカンと笑いが起きていたのが、まさしくそれを表しているんじゃないでしょうか。
そして、これほどの若手芸人のライブにやってくるお客さんは、まぁ相当色々なライブにも行っている方がほとんどで、「上手い!」というところに痺れがちでもある、と思います。だから、同じぐらいの面白さならば、すごく分かりやすく面白いネタよりは、ちょっと捻ったネタのほうが好かれるのではないかと。
タモンズはここらへんを上手く突いていたなぁと思うのです。3本目に一番お馴染みのネタを持ってきたりだとか。なのに普段のライブではちゃんと外向きのネタもやっていて、使い分けられているのが上手いなぁと。
トンファーはもう、「良いネタ出来ましたんで、単独に持ってきましたー!」って感じで。それはそれですごく好感が持てるんですけどね。

やっぱり、一組でガッツリとした単独ライブが見たいですね。せっかくこれだけ面白いのに、ネタ3本ずつだなんて勿体無いです。もっと見たい。