LLR単独ライブ「夕凪の街 桜の国」(2/23)
LLRの単独が素晴らしかったわけです。幸運なことに、両日ともチケットを入手することができ*12日とも見てきたのですが。
なんともまぁ、素敵な漫才をたくさん見せていただきまして。なんとなく個人的に気持ちがふわふわーっとお笑いから離れてしまいそうな*2そんな感じだったのですが、そういう不安定な気持ちをガッツリと掴んでくれる出来で。ああ漫才って素晴らしいわ、やっぱり私は漫才が好きだわ、と再認識。ありがとうLLR。
しかしまぁ、こんな良いものを見せられると、どうしても口を開きたくなってしまうのですが翌日も公演があるということで自分の欲求を抑えこむことが困難でした。と、言うわけで昨日書き留めておいて感想をつらつらと。2日目の分はまた別記事で残したいと思います。
ネタバレありますので、公演を見ておらず、新ネタ漫才を楽しみにしている方はご注意ください。
- 前説はいつも通りかたつむり
- 漫才:ロールキャベツ系男子
LLRらしい、と言いましょうか「福田さんに翻弄される伊藤さん」という正しい図のような印象。ギャルへの偏見と、適当も適当な理由づけ。なのになぜかそれっぽい、なんとなく説得されてしまうという福田マジック。
自分的お気に入りワードは「らっきょレディ」
- OPVTR
- コント:いいやつ
- VTR:絵馬コレクション〜伊藤さん偏〜
- 漫才:出会い
- VTR:絵馬コレクション〜福田さん偏〜
- コント:都会の喧騒
- VTR:福田ファミリーオーディション
- 漫才:究極の選択
とちゅう今をトキメク女性芸能人の名前が次々あがって「でも俺は○○が好きなんだよなー!」なんて言うくだりがあるのですが、全くもってれなぽんの名前が挙がらない…。いいんですけどね、そこでれなぽん推しされても冷めるような気がするのですが、出てこないんだなぁと思って。
- VTR:福田ファミリー合格者
- コント:棘(伊藤さん作)
- VTR:スリ
- 漫才:記憶術
お気に入りワードは「夢でした」と「ハイエナも来ました」
- VTR:これ俺じゃないですか?
- 中国語
- VTR:中須家訪問
- 福田花月
本当にとってもとっても、どの漫才もとびきり面白くて、ああLLRって優秀なんだなと今更ながら。くだらなさに磨きがかかっていたような印象、これはあの賞レースが無くなったことでベクトルの向け方が変わったからなのかしら。とか何とか深読み。
わたしは彼らの個々のキャラクターを知っていますし、それでこその面白さもあるのですが。例えば彼らを知らない人が見ても面白かったんじゃないかなーと思うのです。構成が良かったと思います。所謂「LLRらしい」福田さんが好き勝手言う漫才から始まって徐々に伊藤さんの比重が増していく感じ。そして当然ながらこちらが主軸として見る対象が変化していく感じ。
最初の漫才では完全に福田さんの思考に注目していて、2本目の漫才ではそこから微妙に伊藤さんの口の悪いツッコミが気になりだし、3本目でなんとなく2人が並立になり、4本目の記憶術で一気に伊藤さんに意識がうつる。そして最終的には福田さんに戻るといったような。
ブラック…という言葉で片付けたくないですが、LLRを知っていくにつれて気づかされる伊藤さんの魅力が少しずつ強まっていって、最終的には子さらいというオチで(笑)なんてよく出来た2時間なの。
自分がLLRというコンビを知っていく過程...福田のおしゃべりに魅せられ伊藤さんの魅力に気づかされ、福田の才能に惚れ直す...みたいなその流れをこの二時間強でぎゅぎゅっと押し込められたかのような。これをDVDにしちゃえば良いんじゃないの?と思ったぐらいです。
上手い!なんて感動要素は無いのですが、とんでもなくくだらない*4というのは一貫しているのだけれど、そこから色の違う漫才をくるくると展開していって、底力と言うとニュアンスが異なってしまうかな。基礎力 たるやを見せつけられたような気がします。つまりは、LLRは面白い、ということですね。(にも関わらず当たり外れが生じてしまうムラっ気が非常に気になってしまうのだけれど)ポイズンに勝るとも劣らない立ち話感に加えたアドリブ感。安定して常にこれぐらいのものを見せれるようになったら、こりゃ黙ってられないですよ。売れちゃうよ、LLR売れちゃうよ。
と、まぁ非常に興奮しているわけです。