東京吉本若手漫才協会本公演


今回のテーマは「勉強」とのこと。
ヒダリウマと若月、デスペラードが不在の代わりにスパイク、こりゃめでてーなが出演していました。
是非とも早くダイタクに出演して頂きたいものです。テーマが決められちゃったらどういうネタをするのかすごく興味があるのです。

毎回思うことですが、あくまでも忠実にテーマに沿って漫才をするコンビと、入りだけテーマに基づいていて自分達の得意な方向に持っていくコンビとがいるんですね。面白ければどっちでも良いのですが、せっかくこうやってテーマを決めて…という趣旨でやっているライブなのだから、テーマに沿ってやったほうがいつもと違う感じが楽しめたのほうが良いのになぁとか思います。が、そうなると自分の好きな感じと違うと感じて見に来なくなる方もいるんだろうし、今のほうが良いのかな。

感想とか。
  • スパイク:古典
漫才協会初出演とのこと。このライブの面白いところは、人にもよるのですが、ネタに入るまえに「今回は○○というテーマで〜」と漫才のテーマを最初に言ったりする場合があるところです。普通は言わないものなのに。
で、スパイクは「古典をテーマにやるんですけど〜」としっかり言っていました。
スパイクのネタはそんなに見たことないのですが、小川さんのわざとらしい感じはわざとやっているんでしょうか。なんか下手くそに見えるような気がするのですが…。
  • 井下好井:日本史
面白かったです。外来語を使わない、のネタに似たような感じだったのですが、本当にこういう言葉を置き換えるみたいなネタが得意なんだなと改めて。
もっと滑らかな文章が作れるだろうに、わざといびつな感じに作り上げて、その違和感をより強くするような口調で語る好井さんと、はなから相手にしていないのか冷たくあしらう感じでツッコむ井下さんのその対比が面白かったです。 全然算数とはかけ離れている部分が面白かったんですけど、でもちゃんと算数という軸に戻ってくるというのが偉いなぁと。
多分全体を通して一番笑いました。リカちゃんのキャラ設定が見えなさすぎて可笑しい。
  • こりゃめでてーな:音楽
こちらもまた、漫才協会初出演とのこと。最初のツカミ部分での「協会」という言葉に捉われすぎている、という部分が面白かったです。
ネタはダンス必修のお話からHIPHOPの話題へ。 後半失速しちゃった?という印象でしたが、こういうところを突いてくるというのがいかにも囲碁将棋だなぁと。
登場してくる固有名詞について、その人の顔と名前が一致すればもっと面白いんだろうなーと。
ことわざを現代に置き換える、というようなネタ。
最近動きのあるドタバタしたネタばかり見ているなぁと思っていたので、ずっとセンターマイクの前にいるというのは非常に珍しい感じがしました。 どこかで見たこと・聞いたことがあるようなネタでしたが(苦笑)
でもLLRがこういう作り方をあまりしないってだけで、こうやって組み替えて新ネタを作る方もいるので何か問題があるわけではないのですが。
テーマが数学と聞いたときはやっぱり、と思ったのですが蓋を開けてみればこれって物理じゃない?というような。完全に物理の公式が出てきていましたし…。冒頭に数学と物理は違うもの、みたいなことを言っていただけに見終えた後の違和感が。
とか何とか言っても、諸々の矛盾とかが面白く感じてしまうのでLLRって不思議*1「地球、危うし」というフレーズが面白かったです。

  • トンファー:道徳
勉強、と言われて道徳を選ぶというセンスが。なんとも。
ネタを見てしまえば、納得なのですが。小浜さんに寄せて作ったネタというわけですね。
小浜さんの愛されおバカっぷりが全面に押し出されたネタでした。ありえないでしょ、とは思うものの、ニコニコと変な角度からの回答をしたり、「それはさっきと同じおばあさんですか?」と関係ない部分に気をとられる感じだとか、おバカさんっぽくて、ニマニマしてしまいますね。
こういう「小浜さんに何かを教える」感じのネタならば、山西さんの微妙にズレたつっこみを楽しみたいなと思ってしまうので、いかにも真っ当な正解でツッコみ続けるのには少し物足りなさを感じました。
が、すごく良いツッコミフレーズが飛び出したりしましたし、何よりテーマに忠実に沿った漫才になっていたので、すごく良かったと思います。
  • ロシアンモンキー:家庭科
漫才協会ではあまりウケることのなかったロシモンでしたが、すごくウケていました。ちゃんと作ったんだなぁと。
ネタ作りを家庭科(裁縫)に置き換えるようなネタでした。
なんやかんやで一番最初のパッチワーク発言が一番面白かったです。
  • 天狗:算数
円周率を延々言っていく、というようなネタ。
語呂合わせの覚え方が、何もかかっていなくて覚えにくいという部分が面白かったです。
ただ、小学生のときに覚えたと言っていたのにミヤネ屋が出てくるということには違和感。
後半は、最近の天狗の傾向にある「やめろ、やめろ」をずっと続けるというような感じでした。
  • ゆったり感:ダンス
よく、こんなに色々なフォーマットが思いつくなーと思います。
江崎さんの動きになんだか違和感。 悲しいことに、細かい内容が全然思い出せません。
元素記号云々のくだりがあったことは確か。 こういう感じのネタかな?と想像していましたが、思ったよりアクが強くなかったです。
  • タモンズ:地理
安部さんに関が原の場所を問われて、濁すように答える大波さんの様が愉快でした。LLR福田さんもそうですが、こういう感じの人が追い詰められちゃうような様はとても面白い。
しかしながら、大波さんはこういう感じで笑いになるのは嫌がりそうなイメージがあったので、意外でした。
トリ出番だったので「漫才協会は俺らのもん」とか「ゆっくり喋ろう」とか言うやりとりがありました。野心家なのかしら。


マヂカルラブリーが面白かったです。
全体的にすごく出来が良かったような気がします、1組ぐらいどうしようってくらいスベってたりするのですが、そういうコンビが居なかったです。

*1:好きだから贔屓目しているだけ?