東京吉本若手漫才協会本公演〜日本のドラマ編〜


東京吉本の若手(6期以下)主要メンバーを集めて、毎月ライブを行っている「東京吉本若手漫才協会」神保町花月で行われる、ネタ書きを集めてのトークライブでは「次回の本公演でのテーマ」を決めており、そこで決まったテーマに則って各コンビが新ネタを作り、発表するのがこの「本公演」
今回のテーマは「日本のドラマ」ということで、既存の作品を扱ったネタというのは元ネタを知らないと全く伝わらないこともあるので、すごく難しそうなテーマだな、というのが最初の印象。
自分自身がほとんどドラマを見ずに育ってきたので、ピンとこない内容が多いだろうなという不安もあり。公演日が近くなるについてTwitter上で「予習しておかなきゃ!」というようなツイートを多数見受けて「やっぱり予習必要なのかな…」と更に不安になったのですが、行ってみればあまり踏み込んだ内容のコンビはおらず、元ネタが分からなくても十分楽しめました。
毎度のことですが、テーマを設けてはいるものの、入りからオチまで終始テーマに沿ってネタを作るコンビと、入り部分がテーマに沿っていて、そこから派生してどんどん広がっていくコンビといまして、今回は後者のコンビのほうが多かったという印象です。

簡単にネタ記録を。なるべく順番どおりに書きたいのですが、間違ってるかも。

お金持ちになって性格が変わるようなヤツにはなりたくないので、売れたくない!というような主張から、「いやお金持ちのほうがいいでしょ」と説得するようにお金持ちになった時の妄想が始まっていくのですが、いつの間にか山添さんの妄想を超えて荒崎さんが暴走していき、その変わりっぷりがえげつないという(笑)
かの名シーンである「かんち、セックスしよっ」をとりあげるのですが、「セックス」という単語を言うのは…と躊躇う西島さんと、そんなの気にすることじゃないという橘さんの攻防。
彼らのネタで、こうやってワチャワチャと動きが入ってくるものは過去にもいくつか見たことがある気がするのですが、ここまで一貫して…というのは初めてでした。久しぶりに見たらかなり印象が変わっていてビックリしました。かなりウケていたなぁ。 「僕は死にません!」のところをやってみたい、という野田くん。
マヂラブはかなり期待値が高くて、いつも構えて見てしまうのですが、それでもいつも面白いという素晴らしいコンビです。あの独特の走るマイム(通称:野田ッシュ)でトラックまで走るシーンを演じているのを見ながら「あーこれが出来るからこのドラマ選んだのかなー」とかぼんやり考えていました。
しかしながら、今回は村上さんがいつにも増して良かったです。面白かった。 古畑任三郎のオープニングの語りシーン〜オープニングがとてもかっこいいから、自分もやりたい!と小浜くん。
山西さんが手伝うことになるのですが、任せられるのがBGMとかではなく映像部分という(笑)
ものすごくウケていました、嬉しい!
漫才協会で見るネタもいつも面白いのですが、漫才広場などで見るネタのほうがそれ以上に面白いなーと思ってしまいます。テーマに合わせて作っている以上、仕方のないことなのかな。
しかしながら、どのテーマにしてもトンファーっぽさは失わずに、でもきっちりとテーマに沿ってやりとげてる真面目さもあり、で「なんて優秀なの!素敵!」と興奮してしまいます。
  • 若月:相棒
歳の差のある2人が相棒となって事件を解決する、というのがかっこいい!ということでやってみることに。
「歳の差のある2人」と言っているのに、僅差の新人がやってきて、そのまま進行しちゃう…という部分に若干違和感を感じましたが…あだ名の部分なんかは面白かったです。 序盤で安部さんが少しミスをしてしまっていて、以前はよくネタを飛ばしていたりしてましたが最近はすごく安定してきて、それと共にどんどん面白くなっていった印象なので、「ちょっと危ないんじゃ…」とハラハラしてしまい、なんとなく消化不良になってしまいました。が、すごくウケていましたね。
安部さんが女子目線で語りだすパターンのネタかと思いきや、違っていました。良かった。
  • ロシアンモンキー:名前を無くした女神
奥様方の井戸端会議(噂話)をやってみるというネタ。
井戸端会議のネタはスーマラが割と最近やっているのを見ていたので、なんとなく比較して見てしまいました。うーん。

中MCとしてLLRが登場して、後半メンバーの紹介を。
一応オープニングで全組紹介しており、各コンビ何のドラマを題材にしたか発表しているのですが「もう忘れちゃったよね?(福田)」と。
オープニングMCが30分もかかっていたので、前半後半に分けてやったほうがいいんじゃないの?などと言っていました。
LLRの2人が各コンビの題材にしたドラマを発表しようと試みていたのですが、福田さんはひとつも思い出せていませんでした(笑)

月9ドラマに出たい!というネタ。
終始下ネタばかり連発しており、後々まじめに言ってるのに「下ネタやめてよ!」と誤解されてしまいオオカミ少年の童話を用いて苦悩する部分が非常に面白かったです。でも下ネタは全然ウケていませんでした…。 オープニングにて、中村さんが金田一少年の事件簿のつもりだったのに、江崎さんが北の国からと言い張るので「アドリブでやる」ことになっていました(笑)
中村さんがかなりの体調不良だったようで、なんだか勿体無い感じになっていました。 水戸黄門を、宝塚調にしよう!というネタ。
宝塚にしようというネタは過去にも何かで見たことがあって、なんだかほとんど同じ内容だったので、目新しさに欠けちゃったかな…という印象。過去の漫才協会でやったのかな?
そしてその時も思ったのですが、宝塚…というよりはミュージカル風というほうがピンとくるのでは…とかなんとか。 囲碁将棋はすごくすごく安定しているなぁと毎回思います。外していることを見たことないんじゃないだろうか、と思ってしまうくらい。
正直家なき子の内容はほとんど覚えていなかったのですが、名セリフを挙げる際で「同情するなら〜」ではないフレーズをあげるのですが、その部分のチョイスの仕方が!なんとも!「ああーそんなセリフあった!」と。そういう突き方が上手です、上手すぎてちょっとムカつくぐらい上手だと思います。
  • デスペラード:ドラマ色々
例によって、日本のドラマをイラン風に…というような内容だったのですが、すごく面白かったです。いつも上手く自分達のフィールドに持ち込めてなかったのが、すごくしっかりハマっていたような印象。
「家政婦は見た」→「家政婦のミタ」のように助詞を代えることで、新しい話になるっていうドラマがどんどん増えるのでは?というもの。
こういう言葉あそびっぽいネタが好きなんですね、前回も濁点無しでしゃべる…というネタでしたし。英語を使わないでしゃべる、とかきのこにハマっている、とか。 今回唯一ドラマ名を聞いてもどんなドラマなのか全く分からなかったのがLLRでした。知らない!こんなドラマ知らない!と見るのが不安だったのですが、ネタはその主題歌「LOVE」を自分なりに作ってみた〜というものでホッとしました。
途中の温泉のくだりが非常に面白くて、この日一番笑いました。くだらない!
先日の東京ファクトリーで、もっと言葉あそびっぽいネタが見たいなーとか思っていたところだったので、くだらないダジャレみたいな、この感じを味わえてとても嬉しかったです。

なんやかんやで、自分の大好きなLLRとトンファーがとても面白かったので、すごく大満足です。
トンファーは(Twitterでの感想を見ている限りでは)かなり評判が良くて、それもまた嬉しいです。普段もっと面白いんですよ!こんなもんじゃ無いんですよ!と言いたくなってしまいますが、贔屓目入っているかもしれないのでおとなしくしておこうと思います(笑)*1
次は年明け、モリエールでやる予定…とのこと。楽しみ!

*1:実際はちょっと我慢出来ずに言ってしまいましたが…