トンファーVSタモンズ ~漫才ガチンコ勝負・THE MANZAI決勝戦に行くのはオレらだ!~

過去3回行われてきたトンファーVSタモンズ、略称トンタモも今回が最後ということだそうです。過去3回ともタモンズが勝利してきたわけですが

結果を先に書いてしまうと、3本ネタ勝負で2対1でトンファーが初勝利でした。終わりよければ!

今までは3分・5分・10分ネタと尺を決めていたけれど、どうにもタモンズがネタ尺を守らないので「5~7分のネタ」とざっくりした設定になっていました。

私は筋金入りのトンファーファンなので、トンファーのほうが面白く感じてしまうのは仕方がないことだとは思いますが、それを差し引いてもお釣りがくるぐらい良い出来だったんじゃないでしょうか。こんなにとびきりの漫才を1時間の間に3本も一気に見ることが出来て、このまま死んでも良い…ぐらいの幸福感でした。言い過ぎました、死ぬのは嫌です。

以下ネタバレ含む感想。トンファー贔屓なところはご愛嬌で。

  • OPVTR
    後輩達にトンファータモンズどちらが勝つかを予想してもらう。
    結果は…忘れちゃったけど僅差でタモンズの得票数が多かった。
  •  OP
    MCはゆったり感。中村さんが自ら口上を考えてきてくれたけれど、それがキレイにスベるという。
  • これまで3勝3敗のトンファー
    「なんかぁ、このイベントでしか通用しないようなワード使ったりしてずるいんすよぉ(りゅーじ)」
    「それでTHE MANZAIやるのかって聞きたい(りゅーじ)」
  • ネタ順、先攻後攻決め
    古今東西でOKワードを行ったコンビが先攻後攻を決めることが出来る。
    お題はお寿司。
    「中村さん、じゃんけんって知ってます?(大波)」「トンタモだから古今東西かジェスチャーゲームで決めるにきまってるだろ(りゅーじ)」
    古今東西の順番をジェスチャーゲームで決める?「(トンファーに向かって)そんなネタあったよね(江崎)」*1
    OKワードは「鉄火巻き」
    皆「まぐろ!」とか「さば!」とか答えていくけれど、やはり握り寿司ばかりなので鉄火巻きに辿りつかない。
    3順ぐらいしたところで「無い!OKワード無い!(山西)」
    「巻き物です」というヒントをもらい再スタート
    「かっぱ巻き!(大波)」「納豆巻き!(りゅーじ)」「かんぴょう巻き!(安部)」
    「他に何あんねん!(山西)」
    結果、なんとか山西さんが鉄火巻きをしぼりだしてトンファーが後攻を選択。
    「別にどっちでも良いんだけど、鉄火巻きの後にやりたくない(りゅーじ)」
  • ネタ(括弧書き部分は得票数)
  • タモンズ:同窓会(22)
    同窓会に行くのに抵抗がある、という話から勝ち組負け組の話へ。
    なんだか話の筋がグラグラしているというか、行ったり来たりしているような感じがあって、まさかネタ飛ばしたんじゃ…といらぬ心配をしてしまいました。
    ゆとりモンスターというツッコミで、安部ちゃんはゆとり世代じゃないんじゃ?と思っていたら「俺らは詰め込み教育世代なのに」という言葉が入ってきて、なるほどそういうことかーと思いました。
  • トンファー:聞き込み(108)
    ひどかったなぁ。1本目の1発目のボケフレーズに「股間」って言葉がね、入ってくるとはね。そして結局股間のネタになっていたからね。こんなひどいボケで笑ってる自分が悔しいけれど、めちゃくちゃ面白かったので笑わないなんて無理という。ニコニコの笑顔で「股間を冷やしていました!」というりゅーじくんの破壊力たるや。こういうひどすぎるボケフレーズに説得力を持たせるあの笑顔はずるいです。これを成立させられるのはすごい才能なんじゃないだろうか。
    普通は漫才は時系列に展開するものだけれど、刑事の聞き込みという設定から、その前段階の現場検証のところに戻るという作りがあんまり見たことがない感じがして「おお!」と思った。
    最初のひどすぎるボケフレーズと「ということは熱湯をかけてるやつがいる」という序盤のツッコミフレーズから、こんなことになるとは。まさか。
    そしてこのネタが一番得票数が高いという事実がトンファーの力技の強さを物語っている気がする。
  • タモンズ:お願い(96)
    コンビのために痩せてほしいと大波さんからのお願い、それに対して安部さんからもお願い。
    これは、まさしくズルいネタだな!と思いましたよ!ズルい!
    揚々とライダーの変身シーンを真似る安部ちゃんがただただ可愛らしいというネタでした。何を見せられていたんだろう(笑)
  • トンファー:相談(39)
    りゅーじくんから山西さんへ相談。先端恐怖症を直したい。
    わたしはりゅーじくんがボケを「まるで本当にそういう人かのように」演じる能力に惚れ惚れしているのですが、このネタは山西さんをおちょくってふざけてそういうふうに演じていた、という内容になっているので、バカバカしさはトンファーらしいけど、実はいつものトンファーのバカバカしさとは違うところにあったのかなぁと思ったり。
    ツッコミがしびれをきらして「代われ!」と役割が変わるというネタはよくありますけど、それを見てボケ側が「ひどいね」と認めて謝罪するというのは斬新だなーと思いました。実は挑戦的なネタだった?
    このネタは何といっても「トンファーから出てけ!」のツッコミフレーズの素晴らしさにつきます。
  • タモンズ:テレビに出たい(46)
    久しぶりに「騙されへんど!」のネタでした。この場でこういうことやるのがずるいんだよー!と思わなくも無かったですが(笑)
    でもこの感じのネタをたくさんやっていたときは騙され方がわざとらしいというか、なんか見え透いてた感じだったのが本当に騙されている感じがあって、その安部ちゃんを騙すが為に大波さんが強引に意見を合わせていく過程での、見ている側を置いて行ってる感はとても好きな感じでした。やっぱり私はツッコミが客から離れていくというのが好きなんだな。
  • トンファー:ギャップのある女の子(87)
    「スポーツ好きの女の子」と似た設定だし、似た入りだし、何だったらきっと展開も似ていたんですけど、それなのにこんなに面白いものが作れるなんて何彼ら天才なの?と頭がクラクラと。
    山西さんがどんどんツッコミらしからぬ発言を繰り返していくのがたまらなかったなぁ。最後に崩れ落ちていく様は「やりたいこと」のネタのそれに似てましたし、2013年の勝負ネタコンボだったんでしょうか。
    山西さんがエロ方面の言葉を発したときの何とも言えない空気感は何なんでしょうか。ダメですかね、下ネタ言っちゃ?ガチっぽいんですかね?
    山西さんがダメ出ししまくったエロイ女を相手にしても、全く動じないりゅーじくんのブレなさ加減が良かったなぁ。りゅーじくんのこの何やってもOKというか「まぁりゅーじくんだししょうがないよね」と思わせる雰囲気はどこからくるんでしょうかね、不思議。ネタだけじゃなくて本当にやってそうだからかな。
    山西さんのコテコテのわざとらしすぎる関西弁が下衆感を際立たせていて良かった。関西弁のイメージ…。

 

とてもとても面白かったです。トンファーがやっと勝ったというのも嬉しいですけど、ネタがどれもとびきり面白かったので幸せ。

トンファーは上手すぎる感じがなくなってきて、けれど、このとんでもなくバカバカしくくだらないひどいネタを漫才として成立させているのはやっぱり元がめちゃくちゃ上手いからだろうなぁと。あの上手さをもってして、それをポップというか大衆的なものに落とし込んでいるのだとしたら…あるいは…とニヤニヤが止まりません。


今後はトンタモがタッグを組んでTHE MANZAIM-1のファイナリストを招きタッグマッチみたいなことをやる予定でいるとのこと。もうこれが楽しみすぎます!ウキウキ!!

 

*1:じゃんけんのネタですね!