東京吉本若手漫才協会本公演「名曲」
ロシアンモンキー中須さんを「会長」、川口さんを「副会長」とし活動している「東京吉本若手漫才協会」
ロシアンモンキーが東京NSCの6期生ということで、それ以下の芸歴の方々が加入*1しています。
毎月、トークライブとネタライブを交互に行っており今月はネタの回でした。トークライブにて、漫才のネタのお題を決定して全組が同じテーマで漫才を作る…という、普通のネタライブとはちょっと違った趣向のライブです。
ただ、同じテーマと言っていても視点がそれぞれ違いますので、普通にネタが面白い・面白くないという点と、更に「どういうところから攻めてくるのか」という部分も楽しめるライブです。
そして、今回のテーマは「名曲」とのこと。事前にテーマが神保町花月のHP(ブログかな?)で発表されていたのですが、さすがに知らない曲は無かったので安心して臨めました。
開場から開演までの間客入れBGMとして、各コンビが選んだ曲がかかっていました。
以下、感想。
- オープニング、ライブ趣旨説明など
- ゆったり感:LOVE LOVE LOVE/DREAMS COME TRUE
後半になって、やっとどういうことがやりたいのか理解出来たのですが、やっぱり会話としてとても不自然なように思うし、もしこれが「お互いをからかいあってる二人」という設定なのであれば、まだ分からなくもないのだけれどそのようには受け取れず。
- ヒダリウマ:誘惑/GRAY
面白かったです。「俺○○って曲が好きなんだけどー」っていうような入りでは無い、ネタのもって行き方が上手いなぁと。
ヘッドバンキングは8の字型に動かさないと首を痛める…というレクチャーを受けたことがあったので、新崎さんのヘッドバンキングを見て、そのことを思い出していたのですが後半に首を痛めるというボケが挟まれていたのでした。8の字云々のことは知らないと思いますが…。
- 若月:演歌
ビジュアル系バンドの曲を演歌と勘違いしているというようなネタでした。
- トレンディエンジェル:Monster/嵐
もう、すっごく面白かったです。つかみの時点で一気に客席全体の集中を得たという感じで、今日1番ウケていたんじゃないかな。
斉藤さんの歌声も堪能できてお得なネタでした。
- マヂカルラブリー:SHAKE/SMAP
総括するとダジャレなんですけど(笑)くだらなかったなぁ。
- 天狗:真夏の果実/サザンオールスターズ
河田さんの顔で笑うという感じでしょうか、森進一の時の顔は破壊力抜群でした。
- LLR:ラブストーリーは突然に/小田和正
「君を包む優しいあれになりたい」と濁す福田さんに対し「エロいこと想像しちゃうから!」とまさかの角度でツッコむ伊藤さん。「皆エロい方に考えちゃうから!」と言って「皆のせいにするなよ(福田)」と制されているのが面白かったです。
そして、これを書いている今以前見たBコースの「ぼんやり党」というコントを思い出して、思い出し笑いが止まりません。発言を濁すことで、その部分を想像させられるというボケが好きなのかもしれません。LLRのそれとBコースのそれとは種類が違うようにも思いますが。
- 中MC
トンファーの曲目を見て「○○って言うんでしょうね」とボケを予想していました。それを受けて袖のほうから(姿は見えず声のみ)「その通りですー!」と山西さんの声が。
特に圧倒的に奇抜な発想のボケの内容ではないですし、事前に「どんなネタかな?」と想像していたならば思いついていたかもしれませんし、ここでのやりとりを受けてネタに盛り込んでいてウケていたので良かったのかもしれませんが、別にそういうボケ予想は要らない…と思ったのでした。 すごく名曲なのに現代っ子はちゃんと認識してないのではないか?後世にも伝えていきたい!ということで、英語を取り入れてみてはどうか?というネタ。
私が個人的にエリートヤンキーというコンビに対して抱いているイメージとはちょっとズレがあるネタでした。「印税もらってない」というような話を盛り込むのは非常にぽかったですが、英語を取り入れるという方向が西島さんのイメージと違うところにあるというか。とは言え、彼らのことを積極的に見ているわけでも無いので、私の抱いているイメージというのがパブリックイメージとはズレがあるということなのかもしれません。ウケていましたし。
- タモンズ:世界に一つだけの花/SMAP
細かいやりとりは忘れてしまったのですが、「お前の部屋は入り口が狭くて中が広い」という例えツッコミを受けての「お前、部屋って普通そういうもんやで」という返しが、面白すぎました。安部さん良いなぁ。
オチが狙いすぎてて、キレイすぎました(笑)
Aメロ分かるのにサビが出てこない曲ってあるよね、ということで最初から唄って思い出そうとする根建さん。
唄っている時間が長すぎました。すごく時間を贅沢に使っていて、流石だなぁと。*2
- デスペラード:HELLO/福山雅治
松田聖子さんに対してある疑いを持っているアイパーさん、赤いスイトピーという曲を聞けば分かる!ということで、どこらへんが疑惑に繋がっているのか?というネタ
どういう疑惑なのかというのは書かないほうが良さそうなので、想像してください。多分それが正解です(笑)
多分こういう方向のネタを作るにしても、もっと扱いやすい(ボケが作りやすい)曲があったと思うんですが赤いスイトピーを選んだのは何故なんでしょうか。
- トンファー:スキャットマン/スキャットマン・ジョン
山西さんのツッコミ比重が大きめのネタでした。最近の他のネタと比べると、ちょっと珍しいような。懐かしいような。
小浜さんとのバランスがとれたネタのほうが好きです。山西さんのツッコミはすごく好きですが。
トンファーのネタでちょっとイマイチだなと思ったのは、いつぞやのVSライブが最後だったのですが1年以上の時を経て久しぶりに、ちょっとイマイチだなと思ってしまいました。歌ネタは不得意ということなのかな。
それでも普通にウケていたと思いますし、私もケラケラと笑っていたのですが。期待値が高すぎるということです。
- 井下好井:おら東京さ行ぐだ/吉幾三
そう言えば、中MCの際にロシモンが「曲変わったんよねー?」と袖に向かって声をかけていたのですが、返事がなく「井下好井はシュッとしているから、袖になんて出てこんわ」というように言っていたら、反対の袖の幕の下から覗くように好井さんが出てきて「変わりました!」と。それを見てロシモン「よっ!又吉イズム!」とおちょくられていました。
井下好井にしては力任せなネタだったかな、と。もっともっと言葉遊びが強い感じでくると思っていたので、唄い方の勢いに騙されているような気がしました。
- ロシアンモンキー:LA・LA・LA LOVE SONG/久保田利伸
ロシアンモンキーは会長ということでトリを務めることがほとんどなのですが、毎回いまいちなウケだなぁと。途中若干白い目で見てしまったのですが、本人達が「全然笑ってない人おる」なんて言い始めたので、どんなに白目をむきたくなってもニコニコ見ているべきだな、と。
- エンディング
結果的に安部さんは、いつかの漫才広場で山西さんをツッコミにおいて披露していたガチャ目漫才での歌を歌わされていました。私は歌いだした瞬間「これは山西さんの出番…?」と思いワクワクしていたのですが、大波さんがちゃんと処理していて残念、もしかしてこれは元々タモンズのネタなのかしら…と思っていたらアイアイを歌った時は大波さんのツッコミが遅れて山西さんがツッコめていました。ナイスアシスト!
トレンディエンジェルの斉藤さんが、デスペラードの武井さんがハゲ(ボウズ)いじりされているのをライバル視するように見ていたり、面白かったです。
エリートヤンキー西島さんが歯並びを指摘された際に「これは小さい頃自転車で前から転んで…」と説明すると「皆前から転んでるよ!(川口)」と返されてしまったので、「え?皆そうなんですか?」と誰かにふろうと後ろを振り返って全体を見渡している途中で、斉藤さんが「そう、前から転んで…ってバカ!」とふられていないのに自らノリツッコミを発進するという(笑)これがすごく面白かったです。
なんだか今回は全体的にイマイチな組が多かったような気がします。歌ネタって得意下手あるってことなのかな、名曲というテーマなだけで歌わなきゃいけないという決まりはないのだけれど。
そんな感じだったのでトレンディエンジェルのウケ方が凄まじくて、実際圧倒的に面白くて「トレンディエンジェルだけが売れる!」と思った程です。