M-1グランプリ2010準決勝@両国国技館


全身全霊をPOISON GIRL BANDという漫才師に捧げて、見てきました。M-1準決勝。まさかこれが最後のM-1予選になるとはなぁ。
おもうことが沢山ありすぎてどうにもまとまりそうもないです。
しかし明日ソクラテスの熱弁に行ってしまったらM-1のことなんてすっかり忘れてしまいそうなので急いで感想を。
ネタ内容に多いに触れつつ、ネットとしては宜しくないですが個人的な批判感情など含めて書きなぐります。そういう感情的なものはちょっと…と言う方はプロの方のレポを探してください。いちポイズンファンとして歪んだことしか書けないです。ああすみません。
一応念のため言っておくと、今日面白くなかった人なんて人組も居なくて、やっぱり24組に残っただけあるなーと思い、これはその人の実力というか「今日・このときの出来」で決まるんだろうなぁと思いました。まぁ例年もそうだったのかもしれませんが。なので批判じみたことを言っていても大前提として「面白かった」というのがある、ということだけ認識してもらえたら嬉しいです。


  • ナイツ:2010年
ナイツは偶然2回戦からずっと見てきていたのですが、それはどれも時事ネタを扱っていまして。併せて謎かけも取り入れ「ねづっちです☆」の言葉と共にタイムオーバーぼかーん!という勝ち進み方だったのですが、今日に関しては謎かけは一切排除でした。
正直、爆発力に欠けるなぁというか「ちょっと今年はナイツ無理かなぁ」と思っていたので決勝進出者として名前が挙がったときは呆然としてしまいました。そうかーと。しかし今年度一緒にM-1予選を見に行かせてもらっていたお笑いファンの方々が「いま時事ネタが出来る若手は少ない」ということを仰っていたので、その技量等をかって、ということなのかしら?と解釈。
  • アーリアン:格闘ゲーム
大阪準準決勝で大爆発していた一組、と言っても自分はそこまでハマらなかったのですが…。空気にのまれちゃったかなーというのがまず。大阪の若手事情は詳しくないですが、どうやら大阪の中でもかなり若手の子らしいのでイキナリこんな大舞台に立たされて普段通りやられたほうが困っちゃうよな、と。
あと大阪準準決勝の時に思ったことだったのですが、ネタの題材が子供っぽいというか若いという印象が強くて、M-1はお客さんではなく審査員が審査するものなのでそこらへんが不利だったかなぁと。
  • ハライチ:刑事
面白いんだよなぁ、好きなタイプでは決してないのに面白くて悔しい。けれど実はあまり勝負ネタパターンない?というあたりで決勝が心配、上位3組に残ったらどうなるんだろうかー。余計なお世話?
余談ですが「みつあみのボウズ」というフレーズで、東京大吾組神保町公演*1でのマキシマムパーパーサム長澤さんの画が浮かんだのは私だけではないはずだ!
  • 千鳥:伝令
千鳥すごく好きなんです、好きなんですがああダメだったなぁと。準準決勝のネタはすごく良かったと思ったのと、評判も良いのでネタ選びが逆だったらどうだったかなぁ、なんて意味のないことを考えてしまいますね。
  • ピース:発音
なんていうか、すごく嫌な物言いですけども過去のM-1でもこのネタをかけたことがあるはずで、そこではダメだったのに今年は決勝まで行けちゃうというのは、多分ネタ以外の側面が評価されているんだろうなぁと。いや、ピースは面白かった、すごく出来も良かったので行っちゃうんだろうなとは思ったんですけど行ってほしくなかったんです。だってもうこのネタしか見たことないってぐらいずーっとやっているネタで、自分が贔屓にしている漫才師さんたちは毎月2本も3本も新ネタを作っていて、それでもダメで…ということを考えると悔しいじゃないですか。ああ悔しい。
白井さんがネタをとばしてしまうという事件が…。おそらくリズムが狂った決定的な瞬間があって、それ以降の客席と舞台とのズレが凄まじく…それを感じているであろう演者の表情があまりにも胸に刺さってきて見ていられませんでした。正直なところチーモンにそれほど思い入れはないですが、もっともっと面白くて良いなぁと思うネタがあるのになんでこういう「なんとなくまとまった」ネタをやっちゃったんだろうなぁ、と。そういえば昨年も準決勝でのチーモンに「ネタ選びが〜」みたいな感想を書いた気がします。これはチーモンファンの感覚と一般的な感覚…というかM-1で良しとされる感覚がズレているということなのか、単純に彼らのやりたいことが(M-1という場とは)違う方向に向いちゃっているのか。後者だったらなんだか悲しいなぁと思うわけです。だって彼らはなかなかM-1という舞台に対して固執していたように見えていたので。
ああ、もう何ていうか…コントとか漫才とかそういうのを超えちゃう面白さなんですね、すごい。
真栄田さんの大喜利力に惚れ、去年のKOC予選での勇士に惚れ、彼らが類稀なる才能を持っていて、抜きん出て面白いということは承知です。評価されるべき存在。でも、でもね、でもM−1じゃないんだよ…。
ああしかし決勝進出を喜んで送り出せるのは彼らだけなので、思いっきり場を荒らしてほしいです。
面白かったです。当確でた!と感じていました。
ちょっと言いすぎかもしれませんが、今でも彼らが通ってないなんて信じられません。昨年度のチャンピオンですよ?だからなんだって言われたらそれまでですが、それを抜きにしても良かったと思うのに。
こんなこと言うと刺されるかもしれませんが、私「去年ウケたフォーマットを再利用」というのがすごく苦手で。単純にポイズンがどのネタも印象が違う*2からなのかもしれませんが、笑い飯を準準決勝で見たとき、これと同じネタをしていてすごくガッカリしたのです。笑い飯もそういうのなのか、と。ワッとなるようなことをやってくれて、「なんだよそれー!」と思わせてくれるのがミスターM-1の笑い飯だったのです、私にとっては。だからだから、なんかこういう…すごく守りに入ったようなネタを作って、しかもそれを勝負ネタとして掲げてきて。実際面白いか面白くないかと問われれば完全一致*3で面白い、なのですが…なんだろ妙にショックで、そしてやはり当然のように通っているのを見ると更にガッカリ。
多分これ今年笑ったネタの上位10位には入ると思っていて、だからマヂラブ行った!とも思っていて(贔屓目)残念としか言えないです。
準準決勝から準決勝までの間に内容を少し変えてきていて、そういう姿勢もすごく好感持てるなぁと思っていて、何より昨年きっとものすごく悔しい思いをしたのだろうから今年は、と思っていて。終わった直後は来年来年!と思っていたけれど来年が無いとなると更に残念さが増します、なんとかならないもんかね。
  • 笑劇戦隊:キャバクラ嬢になる
準準決勝でかなりウケていたコンビですね、アーリアンじゃないですがちょっと場にのまれちゃったかなーと。準準決勝と同じネタをやることは悪いことではないのですが、やはりなんとなく比べてしまうために「あの日より悪かった」ということで評価が下がるんではないかな、と。もし他のネタもあるようだったら積極的に挑戦してみたほうが良いのかもしれないな、とか。
  • 我が家:杉山のツッコミ
何て言うのかな、私の知ってるいつも通りの我が家でした。
準準決勝で見てほれ込んだプリマ旦那!なんとなく力を発揮できていなかったかなーと甘めに採点。大阪では割と人気のようですし、かなりのホーム感の中でやれたからこその良さだったのかな。大阪準準決勝を見ずに今日の出来しか知らなかったらプリマ旦那のことは覚えてなかったと思います。
  • ジャルジャル:コンビニ店員
準準決勝のものと同じネタで。ああもうズルイとしか言えない、ズルイんだよー!ズルイ!
これね「ジャルジャル」がやってるから面白いんだよ、きっと。「後藤と福徳」がやってるから面白いの。準準決勝後に「個々を打ち消した上での面白さ」という点についてすごく魅力を感じていたばかりに、ジャルジャルのこれはズルイ。ジャルジャル好きなんですけどね。ああもうズルイ、ズルイよー!
  • 磁石:女の子の誘い方
ビックリするくらい内容を忘れています(苦笑)こういうことですね。
まさかこのネタとは…というのと、私の中での当確2組目でございました。ええ、2組とも外れておりますが。
囲碁将棋はポイズンと比較、というか同視されることが多くて。だから私今年は囲碁将棋は意地でも決勝に残ってほしくなかったんです、囲碁将棋が残るってことはポイズンが落ちるってことだったから。だから全然(普段はかなりファンとして追っているのですが)応援する気になれず、M-1始まった頃から囲碁将棋関連のライブに足を運ばなくなるような勢いで、他のどのコンビよりも通って欲しくなかったコンビだったんです。だったんですけど、今日のネタを見ていて思いっきり会場の空気を持っていっている姿を見て「ああこれ囲碁将棋行っちゃったな」と認めざるを得なくて。ものすごく悔しかったんです、だって囲碁将棋が通ったらポイズンがいけなくなるから!*4
なにが言いたいかって、こんなにマイナスの要素を持ってして見た上で「通った」と思ったのにも関わらず、囲碁将棋が決勝8組に選ばれていないって一体何事?と。異論を唱えたい、私なんて踏み潰される小さな存在だけれども。異論を唱えたい。
  • タイムマシーン3号:最近の子供
準準決勝と同じネタで。非常に言いにくいですがポイズンの前ということであまり記憶に残っていません。
けれどウケていて、毎年毎年ウケているのに何で通らないんだろうなぁ。
もう…思いが溢れすぎてどうしようか。別記事にするべきなのかな。
全然まとめられないけれど、このネタは準準決勝でもやっていたネタで、準準決勝のほうが圧倒的に出来が良かったです。笑劇戦隊のところにも書きましたが、比較の上で「以前の自分達」にも勝れないようじゃ、そういうことだよね、と。
ネタが終わって首をかしげてしまいました。ポイズンもっともっとウケると思っていたのに。
彼らは100点か80点の芸人だと思っていて、「すごく良い」が出れば間違いなく通っていたんです。でも、私が盲目ヲタパワーを最大限に利用しても100点なんて言えませんでした。ファンなのに、そんな風に思っちゃったのが悔しいです。
でもって、何より彼ら自身がそういう自分達に気づいているだろうから、気持ちをどこに向けたら良いのか分からないです。去年でラストイヤーで終わりだったら良かったのに、と思っちゃうのが悲しいです。だって去年は準決勝も敗者復活も抜群に出来が良くて、なのにダメだったから、他者の所為に出来たんだもん。でも今年のこれはどう考えても彼らが力を出し切れなかったってわけで。なんかそれを認めるのは他者にPOISON GIRL BANDが面白くないって罵られるよりずっとずっと悔しいと思うわけです。
なんか笑い飯じゃないけどガッカリしてしまった面もあり。ポイズンってM-1予選ではいつも違うネタをかけていて、そういう姿勢がすごく好きだなと思っていて、だけどここで準準決勝と同じネタ、しかも今年出来たネタじゃないネタで。ああポイズンが守りに入ってしまったーと感じたのです。思いっきりふざけたネタをいつも通りやってかっこよくハケていってほしかったなぁ。
なんで一番好きな人達だけ全力出し切ったね、って言ってあげられないんだろう。私なんかより本人達のほうが悔しいんだろうけどさ、そんなこと分かってるんだけどさ。トンファーもLLRもエリヤンもみーんなダメだったけど、私の知っている彼らの実力を出し切ったなって思えたのにさ、なんで一番大好きで一番良いと思っているポイズンだけモヤっとしちゃうんだろうなぁ。
両国国技館という舞台になかせられましたね。バイトちゃんを陰で見まってる際のバイトリーダーのつぶやきがポイントなのにマイクに入っていなくて。しかも早口なもんだから聞き取りづらくって。
  • モンスターエンジン:言いたいこと
面白かったと思うんだけれども、惜しかったのかな。どうしても期待して見ちゃうからかもしれませんね。
  • カナリア:輪唱
あー通ったなーと思った3組目。そんなに思い入れはないのですが、通ってくれて良かったなぁと思います。
ずぅっと安達さんの意味不明な歌ネタで通してきたカナリア、鰐淵の歌なんてつい口づさんじゃうぐらい名曲なのに(笑)なかなかM-1では評価されなかったので、通ってよかったね!おめでとう!と。
ああ面白いなぁ、さすがなだなぁと思ったはずなのに内容が全く思い出せません。こういうことですね(2回目)
  • ゆったり感:あいうえおでプロポーズ
そろそろあいうえお以外のゆったり感を見たいよ、中村さん。
わたしゆったり感に全然思い入れはないですし、むしろ苦手なぐらいなんですけど彼らが今後どうなるかって江崎さん次第だと思っていて、準決勝前夜のよしもとオンラインにて囲碁将棋文田さんがボケっぽくはなった「お前なんかがトバしたせいで〜」という一言が的を得すぎていて恐ろしかったです。*5江崎さんがんばれ。
  • 銀シャリ:ABCの歌
橋本さんが上手いんだよなぁ、彼はツッコミとして相当優れているよ。
準準決勝でもそうでしたが、どうも鰻さんの「ツッコミ待ち」が気になります、テンポが狂ってるような気がするんだけどなぁ。



もう、なんていうかポイズンのことで気持ちがどうにかなりそうで。というか既にどうにかなっています。
冷静に考えれば囲碁将棋やパンクブーブーマヂカルラブリーあたりの敗退をもっと疑問視して、わーわー言うべきなんでしょうけど「すっごく贔屓目」または「普段の出来を考慮」した場合でも「通れたかな…?」と疑問府が浮かぶような出来だったポイズンに対しての感情しか生まれてこないのは、わたし相当ポイズンが好きみたいです。
漫才が終わって、ああダメだったなぁと思って*6一番に思ったのは「早くポイズンに会いたい!」という思いで。会うって言っても本当の意味での「会う」なんて一度も経験したことないくせに、会いたいって思ったんです。会って、「POISON GIRL BANDは面白い!」って叫んで二人ともギューって抱きしめてあげたい!と思ったんです*7そんなことしたって何にもならないですし、自分達が面白いってことは彼らが一番良く分かっているんでしょうけど。
今年一年で彼らが作ってきたネタの数々は、どう考えても去年のネタ達を超えていなくて、私はそれに気づかないふりをしていたんだけれども準準決勝で英語のネタをやった時に本人達もそう感じているんだーって思って。ああ彼らは本当に去年ラストイヤーとして賭けていたんだなと再認識して。なんで去年ダメだったんだろうなぁと今更考えたりもして。
なんか全然まとまりがないですね、感想とか言ってポイズン通らなかったことへの愚痴と他のコンビへの妬みじゃないか、ってね(苦笑)わたしブログ書くときは割とその人達のファンの方々のことを意識しつつ、悪いことは書かないようにしているんですけど、もうそういうこと考えられないぐらいの精神状態でございます。ふらふら。

POISON GIRL BANDが漫才師として正当な評価を得る日がやってきますように。
どうか彼らを売れることの出来なかった芸人としないで。

*1:金魚鉢

*2:もちろん基本のフォーマットはあるにしろ、ボケの発想という点において

*3:だれかと多数決をとってるわけではないが

*4:なんたるエゴ

*5:正確な表現は覚えてないので見ホーダイ会員の方は実際の放送模様を見てください

*6:なによりこんなこと思ったのが悔しい

*7:完全に母親目線