9期生対11期生 新世代漫才イリュミネーションマッチ


なんですか、このライブは。
MCのLLRが「よくこのライブあるって知ってましたね、皆さん」と言っちゃうようなライブ。「どっちが勝っても負けてもお笑い界に何の影響もない」と言っちゃうようなライブ。
誰と誰が対決、というのが決まっておらずその場で選出。9期生から1組、11期生から1組ずつが3分ネタを披露し、会場の審査表(20名)の審査により勝敗を決める。負ければ戦力外となり、先に全てのコンビが負けてしまったほうのチームが負け、というもの。
9期生:囲碁将棋、ゆったり感、えんにちエリートヤンキー、天狗、サヨナラダンス
11期生:井下好井、トンファー、タモンズ、オープンスペース、アンダーエイジ、バウンサー
バウンサーって11期生だったんですね。11期のトークイベントとかに出ていないので知らなかった…。
オープニングから結構わちゃわちゃとしてしまい、先攻後攻を決めるじゃんけんでさえスムーズに進まないものだから「俺早く漫才見たいからちゃんとやってー(伊藤)」と言われる始末。

覚えている限りで流れと結果を。
エリートヤンキー対バウンサー×
最初誰からいく?という相談の中で「最初に消えてもいいやつでしょ?(西島)」と言うような発言を受け「じゃあエリートヤンキーだよ!(文田)」と。
それを受けて「エリートヤンキーに勝てそうなやつー?」となり「僕らしかいないでしょう!」とレオさんが(笑)
エリートヤンキー:警察24時
面白かったなぁ、最近のネタなのかしら。導入部分で笑いが起きていたので*1相当出来の良いネタなんだろうなーと。自分の席の前にオジサマが座ってらっしゃって、本日はその方の様子を一種のバロメーターにしていたのですが(男性客ってなかなか見受けられませんからね!)途中の西島さんが橘さんを好きに動かす部分がお気に入りのようでした。私もそこが可笑しかったなぁ。
バウンサー:魔王退治
このネタ好きです。バウンサーって本当にものすごく上手、というか面白くなったように思います、自分の感覚に近づいてきただけでしょうか。敢えて追うほどの熱はないですが、でも他のネタももっと見たいなーと思うのが正直なところなので最初で敗退は惜しかったですね。

囲碁将棋対アンダーエイジ×
囲碁将棋:子供の頃の遊び
10回クイズとか、しりとりとかのやつです。
なんでしょうか、囲碁将棋にしては弱い…というか*2面白かったポイントが全く思い出せない。最後まで見れなかったからなんでしょうか、物足りないというか…なんか相手を見てネタを選んできてるのかな、という感じがすごくして悔しかったです。(完全に11期の応援的な気持ちで見ていましたので)なので時間内に終えなかったことで「いけいけー!アンダーエイジー!!」と思ったりも…ね。
アンダーエイジ:財布
噂には聞いていた財布のネタを初めて見れました。私が見たことのあるネタは腕で形状を模すものばかりだったのですが、このネタは全身を使っていたので軽く衝撃が(笑)けれど、その分場所によっては様子が見えなくなったりするようで、頭を動かしている人が多かったですね。審査していた方が段差より手前にいらっしゃる方が主だったので、見えなくて…って方もいたのかもしれないな、と今になって思います。
なんとなくワチャワチャっとしちゃっていたのは焦りなんでしょうか。

審査時は両者舞台に出てきて見るのですが、囲碁将棋が時間オーバーだったことでアンダーエイジはやはり「チャンス!」となっていたそうです。「あんなにチャンスチャンスって言ってたのに出て行ったら『どうもー(落ち着いたトーン)』ってなるんだもん(福田)」というダメ出しに対して「マイクが高かったんです」と。囲碁将棋の罠。

×囲碁将棋対トンファー○
囲碁将棋:ロード
勝った場合は連続でやってもいいし、やらなくてもいいのですが、なんだか流れで連続でネタをやるはめになり、少々焦ったようすの根建さんがいました。
これはもう、言うまでもない鉄板ネタですしね、囲碁将棋って鉄板ネタというかこちらが安心して見れるネタが多いように思います。すごく優秀*3歌ネタが特に好きだってわけではないですが、2人の攻防というかそういうのがあるネタのほうが好きです。
トンファー:ドラキュラ
すみません、ドラキュラのネタって分かった瞬間に勝ったと思いました(ファン)時間内に収まらなかったのが残念、やっぱりあのコウモリの部分をもっとキュっと出来ないものかなーとかなんとか。山西さんのツッコミがすごくハマっていたようで嬉しい限りです。本人達もノっていたような印象で(だから時間オーバーしちゃったのかな、と)やっぱり良いネタだなぁと。

○天狗対トンファー×
トンファー:おでん屋
3分ネタだったらおでん屋ですよね。単独の時には、3本のネタの中では良いと思ったものの、全然3分におさまっていないし、どうなのかなーと思っていたのですが漫才バトルG2でもやっていましたが、3分仕様で作ったネタなんだなという印象。大分違って見えます、もちろんより面白いわけですが。実は2人のちょっとした表情とかそういうのがかなり(面白いと感じる上での)加点になっているんだなぁと今更気づきました。後攻だったら結果は違ったかもな、とか。
天狗:こども電話相談室
この電話で受け答えの形のネタはピザ屋とかがありますが、個人的にあまりハマっていなかったので「え、この種のネタ作ったの?」というのが素直な印象。でも面白かったです、形が一緒だからって内容が似たり寄ったりってわけじゃないですもんね。天狗とトンファーはツッコミが印象的という点で同じ系統なのかもしれませんが、こうやって並んでみてみるとそんなに似てないよなー。

×えんにち対タモンズ○
えんにち:子供の質問
えんにちを見るたびこのネタのような気がします、ということは推しているネタなんでしょうかね。こどものしつけというか同じような事柄を題材にしているネタって世の中に溢れかえっていて、その中で「お?」と思わせられるっていうのはすごく難しいことだと思うのですが、えんにちはあのキャラクターに則って進みますから、まぁ他のコンビと印象がカブる…なんてことは無いんですけども。
キャラクターありきの漫才って難しいよなぁ、といつも思います。
タモンズ:雑学
タモンズはネタをやる前の段階で、全員が集まってわちゃわちゃとしている時に安部さんが前に出てきて「はじまるよー」と言っただけでワー!キャー!となったためにここまで温存されていました。
いやぁ、すごい追い風がすごかったです。なんだ、知らぬ間にものすごく人気者になっている…。本人達が一番困惑していたようなので、たまたまタモンズを好んでいる方が多かったのでしょうかね。
ちょっと前まで(あまり見る機会が無かったということもありますが)ちっとも印象に残っていなかったのに、ここ最近でものすごく上手になっているような。安部さんが安定してきたのでしょうか、良いことだ。

×ゆったり感対タモンズ○
タモンズ:おすし
もしかしたらネタが次の対戦と逆かも知れません…思い出せない。
このネタ頻繁にやっていますよね、鉄板ネタとして扱っているのでしょうか。好きです。初めて見たときはなんとなく、やりたいことが上手く伝わっていないというような印象を受けた記憶があるのに、今日はものすごくハマっていてやはり成長(と言うとすごく上から目線で嫌な感じですが)しているんだなぁと。
ゆったり感:たたいてかぶって
M-1前哨戦12位?11位?のネタ、と本人達は仰っていましたが…うーむ。ゆったり感はちゃんとやってる時はすごく面白いのに、ちゃんとやってる時があまりにも少ないような。もちろん、いつも「ちゃんと」やっているんでしょうけど、本当にすごくピタッとハマっているときがあって、それは得てして大事な場だったりするので彼らの気持ちの問題なのかな、と思っているわけです。単純に自分の好みじゃないってだけの話かもしれませんけれど…今日もなんとなくまとまっていないというか、感覚的なことですが入り込めなくて勿体無いなぁと。

○天狗対タモンズ×
タモンズ:ジャズ
このネタも非常に好きです。ネタ順は前後しちゃっているかもしれませんが、3本ともすごく良い出来だったので最後天狗に負けてしまいましたが、後攻だったら…とか間を空けての再度登場だったら違ったかなと思います。
天狗:アメリカの卒業式
もうこの通訳形式のネタではハズすことは無いんでしょうか。あー、負けたなと思いました(11期生目線)
面白かったです、以上!

エリートヤンキー対オープンスペース×
エリートヤンキー:映画をとりたい
西島さんが橘さんの(主に)容姿について小バカにする、というようなノリはあらゆる漫才で見受けられるのですが、それってファン(というか彼らを知っている人)には割とすんなりと入ってくる事柄であっても、彼らを全く知らない人がいきなり見たらどうなんだろうか、スッと理解出切るのだろうか、という疑問がありまして。*4でもこのネタは「妻夫木君」という絶対的な男前を比較対象にするっていうことで、すごく分かりやすいように思いました。でもってそういうふうにネタを作れるエリヤンっていいな、とか。えへへ。
オープンスペース:
どうしよう、全然ネタが思い出せません…。ごめんなさい。
焦っちゃっているような印象を受けた、ということだけ覚えています。

×サヨナラダンス対井下好井○
この対決を制したほうが勝ち、ということでいいですよ。と9期生からの譲歩案が。

井下好井:きのこ
このネタおそらく以前にも見たことあるのですが、今日はすごく面白かったです。ことば遊びのネタのようなのですが、ことば遊び系のネタってやっぱり丁寧に作ってあって「うまい!」みたいな部分もあって可笑しい、というのが通常のように思いますが、とにかく強引強引なやり方がくだらないというか、バカバカしくて可笑しい、という不思議な感じです。
サヨナラダンス:いわく付き旅館
最終兵器、というフリを散々していたのでドン滑ることが期待されていたのでしょうが(笑)ちゃんと出来ていまして、かなりの好戦でした。こう言っちゃなんですが、井下好井は後輩とは言えどAGEAGEピラミッドだとか、その他漫才師の位置づけとして上層にいるコンビですから、それにサヨナラダンスが対抗したところで…と思っていたんですよね。まぁ、実際負けてしまったわけなんですが、もっと目もあてられない戦いになるかと…ナメすぎですかね。
ちゃんとネタを見るのは初めてだったのかもしれません。良かったは良かったのですが、なんだろうか、3分という短いネタ時間にも関わらず飽きてしまうというか、同じような展開の繰り返しで…もちろんループネタは好きなんですけどループと言える程でもなく…うーん。


9期生はやはり優勝なコンビが多いですね。個人的な趣向が多いに影響していますが、囲碁将棋・エリヤンがなんとなく抜けているのかな、と。で、11期生はそれに負けるとも劣らず優秀でして。井下好井がやっぱりひとつ抜けちゃってる、という印象でしたけどタモンズ・トンファーもかなり良いですね!何より9期生相手に好戦だったということが喜ばしい限りです。
先輩が勝つ、というのが当然なのかもしれませんけどこれがもし7期と9期だったとしたら7期は負けてるかもしれないな…とか。単純に漫才が達者なコンビが少ないというのもあるのですが。
良いライブでした。ちょっとルールがごちゃっとしていて、戦い方という面での面白さまでは行き着いてなかったですが、誰と誰をあてる、だとか誰だからこのネタにしよう、とかそういうところも含まれていったらもっと面白くなりそうだな、と。対決物のライブはあまり好きじゃないですが、もっと色んな期でやって浸透していったら面白いかもなぁとか。

トンファーが面白かったので大満足。

*1:既に見たことのある方の思い出し笑いでしょう

*2:私は囲碁将棋をかなり高く評価しています

*3:こればっか

*4:つまるところ、内輪ウケになってんじゃねぇの、ってことですが