私は批評は出来ない

お笑い好きの方々が、お笑いに関することを分析していたりだとか、批評していたりしているのを読むとすごいな、と思う。私は主観でしか物事をはかれないから。でも、そういうのを読んで感化されて自分でも色々考えることもあるわけで、なんとなく最近考えていたことを*1書きます。

NON STYLEについて、珍しくネガティブな意見を。
これはM-1優勝前から思っていたことなんですけど、ノンスタの漫才は70点〜80点って感じのものが多い。というか多分基本的な発想力がそこまでが限界なんだと思う。なんというか枠の中に収まっているというか、斬新さに欠けるというか。でも漫才っていうのはボケのクオリティが全てではなくて、技術的なこととかもあるし、お客さんをひきつける力とかもまた影響してくるんだと思う。そしてノンスタの漫才はテンポが抜群に良い、とりあえず今は「面白い」ということを抜きにして考えるとして、とにかく「漫才が上手」。なんとなく私がパッと思いつく芸人さんの中でボケのクオリティが抜群に良い人っていうのは得てして技術面での拙さが見えるように思う。
芸人として、漫才として、どちらが正しいかなんて分からないけれど、漫才を評価する際には「面白さ」と「技術」っていう二つのポイントがあって、その総合点が高い人が評価を得るのだと思う。ノンスタは単純に面白さで言えば70点前後かもしれないけれど、技術面*2が100点に近いぐらいに高得点なんだと思う、だからM-1で優勝できた。あの日面白さという点だけで見た場合はオードリーが勝っていたのかもしれないけれど、優勝はNON STYLEだったわけです。
これはちょっと問題発言かもしれないですけど、そんなにお笑い好きではない人が漫才を見るときは単純な「面白さ」よりも「技術」で笑ってしまう部分が大きいのかもしれない、と思う。お客さんが笑えるように、理解できるように、上手に話を進められるということが=「技術」だと思っていて、ノンスタはその点に関してはかなり優れています、生で彼らの漫才を見ると「漫才は生で見なきゃ!」とひしひしと感じます。「今ここで面白いことが行われています」という雰囲気を作ることがとにかく上手で、それがストリート出身の強みなんだろうなと思っています。よく「ツカミが大事」なんて言われますが、空気を自分達のものにするのが上手、早い、だから生で見ると抜群に面白い。でもそれはその場の空気ありきのことだから、家に帰って思い返そうとするとなんだか記憶に残っていない。思い出し笑いまでは起きない。
それが悪い、と言っているわけではないんですけど、こと漫才に関してはかなり舞台寄りの芸人さんなんだろうなと思います。だからM-1で優勝したのにパッとしなかったのかなぁと思うわけです。漫才が優秀なだけに、タレントとしての立ち回りも良い子ちゃんになりがちですし。特に石田さんはグイっと出れる精神力を持ち合わせてないので…ね。ま、そういう面については井上さんっていう強い味方がいるのであまり心配しては無かったのですが…今年はどうなることやら。うーん井上さんのド痛キャラが開花して各所で弄ばれるようになればしめたものなんですけど。そういう意味では有吉さんに「久々に見つけた!」と言われたことは有りがたい…のかもしれないです。引っ張りあげてもらってー!!
今日、今更ながら見ホーダイのNON STYLEヒストリーを見ました。履歴書を壁一面に貼るとか…懐かしいぞー。親子丼の作り方のネタでのお米の描写とか当時かなりハマった記憶があります。石田さんは細いからか動きが面白いですよね、あーしんにょうのネタ見たくなってきた(笑)私の中でノンスタの転機ってイキリネタを始めたときって思っていましたが、しんにょうのネタでMBS上位に食い込んだことがキッカケだったと思い出しました。そうだそうだ。やばい、ビデオデッキが無いからと実家に置いてきたNON STYLEの録画ビデオを見たくてたまらない。

*1:主観を多いに含んで

*2:テンポのみならず